春爛漫・今だけのトリュフ
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dari K to the World
ブログ

駆け抜けた日々(2)

6月15日にはTEDxKyotoの最終スピーカーオーディションに 登壇させていただきました。

TED自体は数年前に知ったときに純粋にすごいと思いました。

プレゼンの場を与えられるというシンプルなイベント。

でもそのイベントに各界の超著名人が参加する。

そして観衆の質も高く、またネットでも公開されることから 世界中の人々へのリーチもある。

本当に情熱的で革新的な アイデアが発信されたら、世界を変えるんじゃないか、そう思いました。

幸いにも今回はファイナリストとして選出されたので、それにあわせて インドネシアから帰国。そのまま数時間後にはTEDxKyotoの場に いるというハードスケジュールでした。

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Dari Kのショコラティエらも応援に駆けつけてくれ、いつもどおりほとんど緊張せずに終わりましたが、スピーチが英語だったのと、時間制限があったのが若干慣れずに冷や冷やしました。

話の内容はDari Kの根源である「Beyond Fair Trade(フェアトレードを超えた取り組み)」。

フェアトレードが内包する根本的な問題を喚起し、その解決策としてDari Kの取り組みや目指すべき道を発表しました。

もちろんこれは会社の宣伝ではないので、Dari Kという言葉は 使用しませんでしたが、それだと私がNPOなのかコンサルタントなのか、 何者なのか分かりづらかったかな、というのが反省点。

9月開催のTEDxKyoto本番に参加できるかどうかは別にして 今回のオーディションの場に立てたことだけでも十分に多くを 学び、また自分の活動のベースを整理出来たのが良かったです。

さて、今回の農園訪問では、カカオ農家と新たな取り組みを スタートさせることに合意しました。

それは、カカオだけでなく、 写真のようにバナナやパイナップル、マンゴー、パパイヤ、落花生など 他の植物も植えること。(アグロフォレストリーという概念)

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こうすることで、カカオの収穫時期以外に他の果物を 販売できれば、カカオ以外の収益源の確保にもなります。

そして、 その余裕ができれば、カカオも収穫後すぐに現金化しなくても 発酵してより高い価格で販売することができ、農家にとってはもちろん、 チョコレートの消費者である私たちにとっても良いことです。

しかも、色々な植物を植えることで、生態系が多様になり、 土壌も改善され、生産性も向上するとの研究結果を論文で読んだので もうこれはやるしかない!

 

でも何よりうれしかったのが、これをやりたい、と申し出たのが 前回も書いたようにカカオ農家自らだったのです。

自分たちは今はカカオの値段を決めることができず、国際価格に 振り回されている。でもそれをどうこうする力はない。

だったら自分たちでできることをしよう、とカカオ相場の リスクヘッジの意味も込めてこのような取り組みをやりたいとのこと。

世界は変わる、世界を変える、というような表現がありますが この言い方は正しいような気もするし、正しくもないような気もします。

というのは、「世界」というのがどこが自分と切り離されて 存在するような感じがするからです。

そうではなく、世界というのは私たち一人ひとりの集まりであって 世界が変わるのは自分たち一人ひとりが変わっていく結果に変わるのであるし、 世界を変えるのであれば、まず自分自身が変わらなければならない。

 

会社も同じで、会社を良くしようとしたら、そこに所属する自分が 変わらねばならないし、学校も同じ。何かを変えよう、変えたいと 思ったら、そこに所属するもの、あるいはそれを構成するものを 変えなければならず、それは多くの場合「自分」であったりするんですね。

「自分」はさておいて、大きな変革を望んでもそれは他力本願に 過ぎないのであって、まずは自分を変えるところから。

でも「自分」は一番コントロールが効くようで、実は一番変えるのが 難しかったりもするんではないでしょうか。

辛いことは嫌だし、 大変なことは避けたいし。まさに自分との戦い。 でも自分の弱さに打ち勝つことが出来れば、そしてそれを多くの人が 出来るならば、学校も、会社も、そして世界だって、案外簡単に 変わるものかもしれません。

そんなことを、ここ数日考えていたのでした。

さて、明後日22日は第2回Dari Kセミナーです。

30日の回は既にいっぱいですが、22日(土)の回は あと2人くらいは参加可能ですので、もしご興味がございましたら 是非ご参加下さい!メールで受け付けております。

(詳細は 過日のセミナー案内参照)

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