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コロナの影響と2店舗の閉店について

本日2月末をもって、2018年にオープンしたDari K京都駅店(ジ・オブローマ990店)並びに2020年6月にオープンした大丸東京店を閉店する運びとなりました。

前者はJR京都駅の中、後者はJR東京駅直結の百貨店の中ということで、昨年春からのコロナによる影響を非常に大きく受けておりました。「もしコロナがなければ」というタラレバの話をしても仕方がないのですが、確かに言えることは、コロナがなかったら続けていたでしょう。

世の中、この1年のコロナのせいで倒産した企業は沢山あります。世界、とりわけコロナの影響を最も受けている米国に目をやると、多くの著名な企業が破綻・倒産しました。下の企業などは日本人の私たちにも馴染みがあるのではないでしょうか?

・J.Crew(アパレル)
・Brooks Brothers(アパレル)
・Gold's Gym(フィットネス)
・24Hour Fitness(フィットネス)
・Hertz(レンタカー)
・Lord &Taylor(百貨店)
・Sizzler USA(レストラン)
・L’Occitane(化粧品)
・Dean & Deluca(グローサリー・雑貨)
・Muji(無印良品のUS法人)

海外では「破綻・倒産=会社が存続しなくなる」という公式がすぐに成り立つわけではありません。日本の民事再生法に相当するチャプター11(米連邦破産法第11条)の適用を裁判所に申請し経営破綻すると、裁判所の命令で債権の取り立てが停止され、経営陣は債権者と負債の整理や契約の見直しを協議しながら、原則120日以内に再建計画を策定します。つまり、裁判所の認可を得て経営の立て直しを目指すわけで、この過程で新しいスポンサーがついたりして復活するケースは少なくありません。

とはいえ、清算しないまでも倒産するということはやはり大きな出来事ですよね。いかにコロナの影響が経済に与える影響がすさまじいかを感じます。

一方、日本はどうでしょうか?下は帝国データバンクが一昨日の2月26日に出したレポートに出ていたものになります。

コロナ倒産

絶対数だけで見ると、日本の2020年の倒産件数は7809件というのは多いのか少ないのか、分かりづらいですよね。前年と比較するとどうでしょうか?

実はこれ、コロナ禍に陥る前の2019年の倒産件数は8354件ありました。それから比べるとなんとコロナ禍での倒産件数は減っているのです!

それどころか、2020年の倒産件数は2000年以降(つまり20年間で)2番目の低水準なんです。これほどコロナの影響が日常のあちこちで出ていて、経済も確実に停滞しているのに、なぜ倒産件数が少ないかというと、やはり最大の要因は政府&金融機関の連携による実質無利子・無担保の新型コロナ対応融資や持続化給付金などが効いていると思われます。現に2020年の年末の金融機関の貸出残高は577兆円で、コロナ前の2019年の年末に比べて30兆円以上増えているそうです(つまり、企業の借り入れが6%以上増えているということ)。

「コロナで倒産した会社は、もともと経営が危なかったところにコロナでとどめをさされた」という論調が一部ありますが、現実は「もともと経営が危なかった企業は、コロナによる政府の緊急融資などで生き延びることができた結果、実は倒産件数が減っている」という解釈の方が現実を正確に表しているように思われます。

そして延命措置を受けた企業は、この融資を元にどう経営を立て直していくかが問われるフェーズに入ってきます。何の策もなければ、元本の支払いが始まった途端に返済不能に陥り、倒産することになるでしょう。

ワクチン接種が世界各国で始まり、コロナの影響も徐々に縮小する確度が高まってくると同時に、巷ではアフターコロナの社会経済がどうなるかの議論が絶えません。

元金融アナリストとして、私も自分なりにアフターコロナの世界とやらを予想したいと血が騒ぐのですが、私は敢えてあまり考えないようにしています。いや、正確には、コロナがあろうとなかろうと、2011年、Dari Kを創業した今からちょうど10年前に、世の中の事象を分析したり予想することに躍起になるのはやめました。

分析や将来の予測は、世の中にあまたいる頭の良い経済学者やキレキレのエコノミストさん、アナリストさんにお任せして、私は「(現状を分析して)未来を予測する側の人」ではなく「(こうあってほしいという社会を思い描いて)未来を創る側の人」になる決意をしました。つまり、アナリストから事業家へのマインドチェンジしたわけです。

事業家の役割は、目的(実現したい未来)に向かって手段(達成するためのビジネス)を定め、その手段を粛々と遂行していくことなので、コロナというのは超絶大きな外部要因ではありますが、たとえその影響がどんなに大きかろうと極論すればノイズでしかなく、そのノイズに思考が引っ張られる必要はないどころか、事業家がそれに引っ張られて誤った判断をするのは良くないとさえ思っています。

目指しているゴール(山の頂上)がある限りにおいて、そこに至るビジネス(頂上までの経路)がコロナの影響を受けるのは免れないことは大いにあり得ます。そして、その影響に対して少し立ち止まったり、あるいはルート変更の選択をすることは十分あり得ます。しかしながら、目指す山頂は変わらないのだから、改めて山頂へのルートを考える必要こそあれ、「コロナだからもうだめだ」と動じたり、諦めたりする必要は全くありません。

私はこういう考え方をしているので、冒頭に書いた「2店舗を閉店します」ということも、コロナの影響はありますが決して後ろ向きな判断ということではなく、むしろルートを若干修正しただけの至って冷静な選択をしたと思っています。

と言いきれればかっこいいのですが、ぶっちゃけ、直営3店舗中の2店舗がなくなることが悲しすぎて、そして自分の経営の力量のなさに泣きそうです><;

人生において、自分で店を出すという経験をする人はそれほど多くないと思います。しかし、店を出す人の100%が、自分の店の商品やサービスを通してお客様に喜んでもらいたいと何カ月もワクワク・ドキドキしながら事業計画を立て、お金を借りに銀行に行って借入の手続きをする中で保証人として自分の印鑑を押すときに「店の命運と自分の人生がイコールになった」ことに改めてビビり、それでも「もう後には引けない!」と夢と希望を胸に開店準備にいそしみ、そして「あーもう明日オープンなのに準備が終わらない!!」と前日に徹夜しているんじゃないかと思うわけです。

そんな思いをしてオープンした店を閉めるということが、どれだけ苦渋な選択であることか。自分がもっとしっかりしていれば・・・と何億回も考える日々で、もう精神的に擦り切れ寸前っていうのが本音なわけですよ。弱音を吐いても仕方ないとわかっていながら、もうすべてコロナのせいにしてやりたい気持ちでいっぱいになるんです。

それでも、泣いても叫んでも、本日をもって2店舗閉店させていただきました。

京都駅ジ・オブローマ店、ならびに東京大丸店をご利用くださったお客様、各施設の方々、周りのテナントの方、そして店舗で接客に当たってくれたDari Kスタッフのみんな、本当にありがとうございました。心から感謝申し上げます。

この1年、気軽な外出がままならない中でも、「ギフトにはやっぱりダリケーのチョコを送りたくて」とか「ダリケーのチョコ食べながらリモートワーク頑張ってるからまた買いに来ました」とか、「近くに来ると絶対寄るようにしてるんです」とか言って来てくださった皆様のお気持ちは絶対に忘れません!

今、自分が全力でやるべきは、「ゴールに向かってDari K、次はどうするの?」という問いに、しっかり行動で示していくことだと思っています。ルートの微修正はあれど、目指す頂(いただき)は一切の曇りなし。そのことについては、近日中にまたブログに綴っていきたいと思います。

皆さん、本当にありがとうございました。