春爛漫・今だけのトリュフ
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日本インドネシア国交樹立60周年記念事業@ジャカルタでの講演

5月8日、日本インドネシア国交樹立60周年記念事業 ビジネス&テクノロジーシンポジウムにご招待いただき、ジャカルタで講演させていただきました。

政官学それぞれから著名なゲストや参加者の方々に対して講演@異国というシチュエーションに興奮して、沢山想いを語ってきたわけですが、今回のシンポジウムのタイトルは「日本インドネシア国交樹立60周年記念事業 ビジネス&テクノロジーシンポジウム 」。

ビジネスはさておき、テクノロジーは言わずもがな技術のこと。技術というと昨今ではブロックチェーンやIoT、AIなど最先端の革新的技術を連想しますね。これらの技術が世の中を変えていくのは間違いないけど、これらだけが世の中を変えられるのかよいうと、そういうわけでは必ずしもないと思うんですよね。

テクノロジーは世界を変えたり社会を良くしていくための必要条件のようなとらわれ方をしている向きがあるけれど本当はそうではないような気がするわけです。

技術そのものに良いも悪いもなく、またハイテクが必ずしもローテクより優れているわけではないことは容易に理解できるはずなのに(ハイテク化は進むほどローテクが見直され逆に需要を生んでいる例は身近に沢山ありますね)、なぜかテクノロジーという語がビジネスの文脈で使われるとニアリーイコールハイテクになるのに違和感を抱きます。(ちなみに私個人はややこしいですがハイテクが大好きです)

話を戻して、インドネシアで日本のビジネスと聞くと少し昔であれば繊維から始まり電気や自動車、コンテンツなどが容易に想起されます。

そんな中、食品の中でもチョコレート、しかも設立してまだ7年のダリケーが両国の友好60周年シンポジウムで出せるバリューは何かと考えた時に、答えはただ一つ。

顕在化していない価値は実は既にそこにあり、その内在している潜在価値を最大化・顕在化させるには外から革新技術を持ってくるやり方もあるけど、そうでないやり方もあるということを実例を以って示すこと。

つまり、カカオの生産が世界で第3位にもかかわらず、カカオと聞いて誰もインドネシアを連想しないほど質が良くない素材を、外部技術でなく農家のモチベーション向上により品質を世界トップレベルにするというダリケーのアプローチです。

細かいことを書くとキリがないのやめますが、講演した後に日本だけでなくインドネシア側の参加者達が沢山話しに来てくれて、「AIで農業の生産性を高めれば収量が多くなり農家も喜ぶと思っていたけど、農家が本当に喜ぶのは自分は育てた作物を『美味しかった』『すごく良かった』と消費者が笑顔で話してくれる時であり、血の通ったコミュニケーションだということを思い出させてくれてありがとう!」と異口同音に仰っていただきました。

正直、若干自分がこの舞台で講演をして良いのかビビっていたところもありましたが、講演できて本当に良かったです。

ということで、今後も張り切って進めていきます!

 

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