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dari K to the World
ブログ

ベトナム出張報告&朝日新聞掲載

一昨日までベトナムに行っており、長い間
ブログの更新ができませんでした。
現地で更新も考えたのですが、せっかく
ASEAN+3(日中韓)の青年と話す機会なので、
部屋に閉じこもることなく交流を図ってきました。
今回出席した会議は正式名を「The 2nd ASEAN+3
Youth Caucus」といい、同時期に開催の
第7回ASEAN青少年閣僚会合への青少年からの
政策提言をする目的で開かれたものでした。
ASEAN各国には、Ministry of Youth(直訳すれば青少年省)
のようなものがありますが、日本はこれがなく、
内閣府(cabinet office)が子ども・若者に関する
政策を担当します。
そもそも、この政府の構造から、日本とその他の国の
若者への期待度・温度差が感じられます。
日本の30歳未満の人口が全人口に占める割合は
昭和30年に61%だったものが年々減り続け、
平成22年には30%を切り29.1%となっています。
他方成長著しいASEANはどうでしょう。全人口の約6割が
若者(ここでは30歳未満)なのです。したがって
若者への教育や雇用政策は今後の国力を左右する大きな柱。
当然専門の省庁が必要でしょう。
では30%をきっている日本は専門の省庁を作らなくて
いいのか?私はNoだと思います。若者の割合が
人口のいくらであれ、国を担っていくのは若者。
その若者の政策をもっと議論し、施行し、そして
常に改善する専門的な行政は必要でしょう。
もちろんこの景気低迷の中、ましてや震災により
予算編成の厳しさが一層増す中での新省庁の設立は
今の政治家にとって問題外なのでしょうが、
色々な国際舞台を垣間見てきた私としては
案外このことは重要だと思っています。
話を戻して、本題のYouth Caucus(ユースコーカス)の
内容について触れたいと思います。具体的にはほぼ毎日、
ASEAN+3の若者同士でディスカッションをしました。
最終的に閣僚の会議で、若者から政策提言をする時間が
設けられているので、そこで発表するところまでが
今回の任務です。(ちなみにオープニングセレモニー
ではベトナムの首相グエン・タン・ズン首相がスピーチを
されました!)
ディスカッションの大きなテーマは「若者の人材育成・開発」で
この中に「教育」「雇用」「スキルと起業家精神」
「地域間協力」の4つの専門トピックが設けられています。
私は自身が起業家であるので「スキルと起業家精神」の
グループに属しました。今回、韓国とカンボジアからの
青年が諸事情により不参加でしたが、それでも
11カ国からの青年とこのトピックに関して議論をし、
3日目には閣僚に政策提言をするところまで
もっていくのは容易ではありません。
参加者は自己紹介もそこそこに、早速各国の状況の
説明から入りました。たとえば今回の会議のホスト国
であるベトナムでは、労働力が毎年3%程度増加しており、
2009年に全労働力の51.8%を占める第一次産業
(農林水産業)を2020年には30%にし、その分、
第二次産業や第三次産業の構成比を劇的に増加させる
戦略を政府はとっているとのこと。
つまり教育の量も質も上げ、また教育の中に
理論だけでなく実践も学び、技能をつけるような工夫も
しているとのことでした。
日本もジョブカードや就職支援、インターンシップなど
政府の関与もありますが、日本の政策が他国と違うのは
日本は「ニートやひきこもり、不登校などの問題に
対処するために縦割り的な取り組みでは限界が
あるから、教育や福祉、雇用など横断的に環境整備を
しましょう」というのが例えば平成22年4月1日施行の
『子ども・若者育成支援推進法』の趣旨。
経済を牽引していく人材を育成するために
どういう人材を作っていくか、というビジョンよりも
社会生活を営む上で困難を有するこどもや若者の
セーフティネットをしっかりやりましょう、
ということに重点をおいています。
それゆえ、「スキル・起業家精神」というトピックで
参加した私は、同じテーマでありながら日本の
取り組みを説明するのに苦労しました。
一通り各国青年が自国の若者を取り巻く状況と
政策を説明した後、いよいよ議論がはじまりました。
ここで役に立つのは「議論をリードする力」。
国際的な舞台では、英語が得意な人が発言をし、
そうでもない人は黙りこんで、意見を求められるまで
じっと待つ、ということがよくあります。これ、
特に日本人に多いパターンですね。
実はこれはと~っても危険で、日本だと
「あなたまだ発言していないから意見を聞かせて。」と
聞いてくれる優しい人がいるかもしれませんが
一歩海外に出れば「沈黙=意見がない」のも同じ。
そして何も聞かれることなく無視し続けられることに
なります。当然議論に参加しないばかりか、あの人は
話し合いに何の貢献もしない役立たず、というレッテルを
貼られかねません。考えがあっても「発信」しなければ
考えがないのも同じ。厳しいですがそれが国際社会のルール。
以前留学していたシンガポール大やオックスフォード大で
この手の感覚は嫌というほど味わってきました。
だから今回は初日から穏やかでスマイルを保ちつつも
アグレッシブに議論を自分でリードする方向に
持っていきました。
すると、予想以上に議論が盛り上がる結果になり、
素晴らしいアイデアがどんどん出るようになりました!
この詳細は明日書きたいと思います。
今日はもう一点、報告があります。
昨日10月23日(日)の朝日新聞朝刊(京都版)に
Dari Kを、というか私の記事を掲載して頂きました。
記者の方もその上司の方も、偶然にもインドネシアでの
滞在歴があり、インドネシア関連のイベントや
京大の教授に誘われて参加した集まりで色々
お話させて頂きました。
それからDari K店舗にも取材に来て頂き、
自分の想いやDari Kのコンセプトをご説明差し上げ
たのですが、それがこうして記事になり
(しかもほぼA4サイズでとっても大きく!)取り上げて
いただけるとは、本当に光栄かつ嬉しい限りです。
↓写真はクリックで拡大できます!
朝日新聞10月23日朝刊縮小版
記事はこちらでもお読みいただけます。
来週からはインドネシアに行き、現地のカカオ農家に
カカオの加工も手がけてもらうよう実験を兼ねて
指導してくる予定です。
それがかなえば、収穫したてのカカオ豆を使用し、
焙煎・ペースト化まで行う信じられないくらい
フレッシュなチョコレートができることになります!
夢のような話ですが、それを実現させれば、環境にも
人にも優しく、そして味もびっくりするほど美味しい
チョコレートができるはず☆
自分のやりがいと成果とインドネシアの農家のそれが
リンクしている今、彼らと自分はいわば運命共同体。
そして世界中の人が世界中の人と運命共同体になれば、
貧困もかなり軽減されるはず。
Dari K endeavors to change the world!!