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dari K to the World
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香料も小麦粉も使わない、カカオのロールケーキ。高知・スウィーツさんのThe Cacao Roll

dari Kのカカオで、
これまでにないスイーツを作ってしまったんです。

ある日、そんな電話がかかってきました。

電話の主は、高知県の菓子メーカー「スウィーツ」社長の春田さん。地元の生産者とコラボし、様々なヒット商品を生み出してきた立役者です。

YouTubeチャンネル「通販版令和の虎」でも話題となった、ケーキの代わりにさつまいもでクリームを巻き込んだ「西山金時スウィートポテトロール」や、塩職人の天日塩を使った「田野屋塩二郎シューラスク」など、素材の良さを活かした商品づくりが特徴です。

弾んだその声からは、春田さんの自信とワクワクが伝わってきて、「えー、また〜?何がすごいんだろう」と少し身構えつつも、「その新商品を知りたい!食べてみたい!」という気持ちが一気にこみ上げてきました。

わたしたちdari Kは、チョコレートブランドでありながら、インドネシア・スラウェシ島で育てたカカオを洋菓子店やメーカーへお届けする「原料メーカー」でもあります。今回は広報の私・菊川が、大阪万博で開かれたイベントへ。春田さんの“新作スイーツ”のプレゼンテーションに、そっとお邪魔してきました。

チョコレートじゃない、
カカオから始まるロールケーキ。

新作スイーツは、その名も「The Cacao Roll」。
ずっしりとした存在感。白いクリームがチョコレートの生地で巻かれ、上にはカカオ100%のカカオペーストが華やかにあしらわれています。

こだわりの生地は、小麦粉も乳化剤も香料も不使用。まるでムースや生チョコのようななめらかな口どけで、口の中で生クリームと同時に溶けていきます。指定牧場の軽やかな生クリームと、添えられた高知県産のベルガモットのコンフィチュールが、チョコロールに爽やかな香りと奥行きを与えています。

「恋愛もそうでしょ? 
比べて選ぶんじゃなくて、惚れ込んだんです。」

春田さんがdari Kのカカオに出会ったのは10年ほど前。あるメディアでdari Kがカカオ産地で栽培や発酵技術などを指導し、品質を上げることで生産者の生活を向上させている取り組みを知り、感銘を受けたそう。

私がどうしてdari Kのカカオを選んだのですか、と尋ねると「もっといいカカオがあるかもしれないけど、恋愛もそうじゃない。偶然出会って、惚れ込んだんです。」そう言って、いたずらっぽく笑う春田さん。

素材にこだわるということは、味の追求だけではありません。それが育った土地や、作った人たちの未来にもつながっていく。そんな視点で素材と向き合っている春田さんの姿勢に、私たちも共感しています。

「dari Kの取り組みも、自分たちの仕事の延長線上の大きなサイクルの中にある。だからこそ、自分たちも、もっと大きな市場で勝負したいと思ったんです。」

イベント性のある生チョコや、小規模な芸術的なショコラではなく、もっと日常に寄り添う「ロールケーキ」。日々の暮らしの中で食べていただくことで、使用する原料を増やし、カカオ農家さんに還元したい。その選択が、なんとも春田さんらしい挑戦です。

▲ 春田さんとdari Kの現地協力グループのヘルウィンさん

“非合理”のなかにある、最高の香り。

今回のカカオロールには、dari Kのカカオを、その場でカカオをペースト化するマシン「カカオグラインダー」で挽いて使用しています。マシンは連続稼働で熱を帯びるため、2台を交互に使い、挽いたカカオをできる限り酸化させないように素早く生地に練り込む。そうして、フレッシュな香りと味わいをギュッと閉じ込めています。

多くの洋菓子店では、すでに砂糖や乳化剤で整えられたチョコレートを使うのが一般的です。一方、「カカオ豆を仕入れて、その場で挽いて使う」なんて、時間も手間もかかる“非合理”なやり方。

でも春田さんは、こう言います。
「普通はやらない。でも、それが一番おいしいと思ったんです。」

商品開発や製造を担当する東さんは、笑いながら「大変です」と一言。それでも美味しいカカオの味わいを出すために、温度管理やレシピづくりのこだわりを話してくれました。

カカオの酸味を立たせすぎれば「くどく」、抑えすぎれば「物足りない」。カカオを心地よく美味しく感じられる味のバランスと、生地として綺麗に巻けるやわらかさを両立させるため、油脂の量まで細かく調整して仕上げています。

「自分はもう苦味や酸味に慣れてしまっているので、他のスタッフに何度も試食してもらって、バランスを探りました。結構、みんな率直に言ってくれるんです。」

まさに、お客様に“新しいカカオのおいしさ”を届けたいという冒険心と、職人の皆さんの工夫がつまった一品です。

そんな「The Cacao Roll」は、大阪・関西万博で開催された、地域の優れた逸品を発掘する大会「にっぽんの宝物 レジェンドグランプリ」にて、堂々の2位に相当する「Legendary Master」を受賞しました。

この大会は、過去10年間の「にっぽんの宝物JAPANグランプリ」や「にっぽんの宝物 世界大会」でグランプリに輝いたチームだけが出場できる、まさに“日本の頂上決戦”。選び抜かれたレジェンドたちが一堂に会する特別な舞台でのプレゼンテーションで、高く評価されました。

ブリュレ、そして生チョコ。
日常の中の、非日常。

イベント会場では、同じく挽きたてのカカオを使用した「世界を変えるカカオ」シリーズの生チョコレートとカカオブリュレも販売されていました。

大阪からお越しのIさんは、ご友人とカカオブリュレを選んでイートインスペースで早速お召し上がりに。「濃厚で、うんまっ! チョコとキャラメルがぴったり。濃いから、もっと小さくてもいいぐらいやね(笑)。10代の子だったら足らんやろうけど!」なんとも関西らしいツッコミも交えつつ、ご好評でした。

カカオで、世界は少しずつ変えられる。

チョコレートになる以前の「カカオ」にこだわること。それは、素材本来の香りや風味を最大限に引き出すと同時に、そのカカオが育った土地や人びとの未来にまで、想いを馳せるということでもあります。

春田さんの「世界を変えるカカオ」シリーズには、「お客様に驚きとおいしさを届けたい」「カカオを通して、産地の未来に良い影響を届けたい」そんな、まっすぐな信念が込められていました。

そして、わたしたちdari Kもまた、チョコレートを味わうひとときが、ほんの少しでもお客様の心をやわらかくし、その先にあるカカオ産地の暮らしに、確かに還元されていく。そんな循環を願いながら、カカオやチョコレートを届けています。

遠いようで、つながっている日常と産地のあいだ。高知・スウィーツさんの「The Cacao Roll」は “カカオ”の新たな可能性を感じさせてくれる、特別な一品でした。

「The Cacao Roll」は高知県内で7月中旬以降の発売予定です。オンラインショップでの発売は、スウィーツ公式HPやSNSにてお知らせいたします。

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